この記事のポイント
- 災害見舞金は、罹災証明書の被害区分(全焼・全壊、半焼・半壊、床上浸水など)に応じて市区町村が独自に贈呈する一時金です。国の被災者生活再建支援金より小さな被害でも対象になります
- 当サイトが確認した20都市の相場は、全壊・全焼クラスで3万〜10万円、半壊・半焼クラスで2万〜5万円、床上浸水クラスで1万〜3万円です。自治体ごとの差が大きく、静岡市・浜松市・熊本市は10万円台、東京23区の一部は3〜4万円台でした
- 申請は罹災証明書とセットのことが多く、多くの自治体で「罹災証明書を申請すれば案内される」仕組みです。見舞金だけを別枠で申請する必要がない自治体もあります
- 調べた範囲では、大田区・江戸川区・大阪市・札幌市・広島市・堺市の6市区は、住宅被害への見舞金制度そのものが公式サイト上で確認できませんでした(死亡・重度障害への法定の災害弔慰金は別にあります)
- がけ崩れ・土砂災害も、火災・風水害と同じ「災害見舞金」の対象に含む自治体が多くあります
金額は2026年9月22日時点で各自治体の公式ページ(または例規集)を確認したものです。制度は改正されることがあります。お住まいの自治体の最新の金額・要件は、必ず公式サイトまたは窓口でご確認ください。
災害見舞金とは — 支援金・応急修理との違い
住宅が被害を受けたときに使える公的な支援は、大きく3つの階層に分かれます。
| 制度 | 運営 | 対象になる被害の大きさ | 金額の目安 |
|---|---|---|---|
| 被災者生活再建支援金 | 国(都道府県が適用を判断) | 全壊・大規模半壊・中規模半壊。10世帯以上の全壊など一定規模の災害のみ | 最大300万円 |
| 住宅の応急修理 | 国(災害救助法が適用された市町村) | 大規模半壊〜準半壊 | 75万7,000円以内 |
| 災害見舞金・弔慰金 | 市区町村独自 | 全焼・全壊から床上浸水、時に一部損壊まで。小規模な被害・個別の火災でも対象になることが多い | この記事で比較(数千円〜10万円台) |
支援金や応急修理は「災害救助法の適用」「都道府県の適用判断」が前提になるため、大きな災害でないと使えません。一方で災害見舞金は市区町村が独自に条例・要綱で定めた制度で、**1世帯だけの火災でも対象になる**のが特徴です。台風や大雨で床上浸水した、自宅の裏でがけ崩れが起きた、といった被害でも、まず確認する価値があります。制度の全体像は「被害区分と支援制度の早見表」もあわせてご覧ください。
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全国20都市 独自比較 — 全壊・全焼クラス
被害が最も大きい区分(全焼・全壊・流失)での金額です。多くの自治体が「単身世帯」と「複数世帯(2人以上)」で金額を分けています。
| 自治体 | 単身世帯 | 複数世帯(2人以上) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 静岡市 | 10万円 | 10万円(世帯差なし) | 全壊・全焼が対象 |
| 浜松市 | 10万円 | 10万円(1〜5人。6人以上は加算) | |
| 熊本市 | 5万円 | 5万円(世帯差なし) | |
| 岡山市 | 3万円 | 2〜3人4万円/4人以上5万円 | 準世帯(同居間借り等)は1万円 |
| 福岡市 | 4万円 | 6万円 | |
| 名古屋市 | 7万円 | 9万円 | 災害救助法の臨時制度とは別に常設 |
| 北九州市 | 3万円(1人) | 2〜3人4.5万円/4人以上6万円 | |
| 千葉市 | 5万円 | 5万円(世帯差なし。準世帯は3万円) | |
| 横浜市 | 3万円 | 5万円 | 非住家(店舗等)は一律3万円 |
| さいたま市 | 2万円 | 3万円 | |
| 世田谷区 | 4万円 | 6万円 | |
| 川崎市 | 3万円 | 5万円 | 日本赤十字社の上乗せあり |
| 神戸市(火災等) | 3万円 | 5万円 | 自然災害の場合は世帯区分なく10万円 |
| 足立区 | 2万円 | 4万円 | |
| 京都市 | 0.5万〜3万円 | 同左(範囲のみ公表) | 区分別の内訳は非公表 |
| 新宿区 | 金額非公表 | 金額非公表 | 対象要件のみ公表。要綱等で別途確認要 |
| 仙台市 | 金額非公表 | 金額非公表 | 「被害の程度等に応じて支給」とのみ案内 |
注意点:神戸市は「自然災害(台風・大雨等)」と「火災等」で金額の体系が異なる珍しい自治体です。自然災害の全壊は世帯人数を問わず10万円、火災等の全壊は単身3万円・2人以上5万円と、原因によって差があります。
半壊・半焼クラス、床上浸水クラスの比較
| 自治体 | 半壊・半焼 | 床上浸水 |
|---|---|---|
| 静岡市 | 5万円 | 2万円 |
| 浜松市 | 5万円 | 2万円 |
| 熊本市 | 3万円 | 1万円 |
| 福岡市 | 3万円(単身)/4万円(2人以上) | 2万円(単身)/3万円(2人以上) |
| 名古屋市 | 5万円(単身)/7万円(2人以上) | 3万円(単身)/5万円(2人以上) |
| 千葉市 | 3万円(一般)/2万円(準世帯) | 3万円(一般)/2万円(準世帯) |
| 横浜市 | 2万円(単身)/3万円(2人以上) | 1万円(単身)/2万円(2人以上) |
| さいたま市 | 1万円(単身)/2万円(世帯) | 半焼・半壊と同額 |
| 世田谷区 | 3万円(単身)/4万円(複数) | 半焼・半壊と同額に含む |
| 川崎市 | 2万円(単身)/3万円(2人以上) | 0.5万円(単身)/1万円(2人以上) |
| 足立区 | 1万円(単身)/2万円(複数) | 半焼・半壊と同額 |
| 北九州市 | 1.5万〜3万円(世帯人数別) | 0.8万〜1.5万円(世帯人数別) |
| 岡山市 | 0.5万〜3万円(世帯人数別) | 0.5万〜1.5万円 |
床上浸水は、台風・大雨で最も相談が多い区分です。多くの自治体で全壊の3〜4割程度の金額になっています。区分の見方(全壊・半壊・床上浸水はどう判定されるか)は「被害区分と支援制度の早見表」で解説しています。
見舞金制度が確認できなかった自治体
当サイトが公式サイト・例規集を確認した範囲では、次の6市区は**住宅被害(全壊・半壊・床上浸水など)への見舞金制度そのものが見つかりませんでした**。見つかったのは、死亡・重度障害の方への「災害弔慰金」「災害障害見舞金」(国の災害弔慰金法にもとづく制度で、生計維持者500万円・その他250万円などが基準)のみです。
| 自治体 | 確認できたこと |
|---|---|
| 大田区 | 災害弔慰金・災害障害見舞金(死亡・重度障害)は確認。住宅被害への見舞金は未確認 |
| 江戸川区 | 同上 |
| 大阪市 | 同上 |
| 札幌市 | 同上 |
| 広島市 | 同上 |
| 堺市 | 同上 |
この記事は公式サイトの検索で確認できた範囲をまとめたものです。要綱がサイトに掲載されていない、区役所単位で個別に案内している、といった可能性もあります。上記の6市区にお住まいで被害を受けた方は、区役所の福祉課・危機管理担当に直接問い合わせることをおすすめします。制度がなくても、日本赤十字社や共同募金会の見舞金、社会福祉協議会の貸付制度が別にあることがあります。
申請の流れ — 多くは罹災証明書とセット
- ①まず罹災証明書を申請する。片付ける前に被害の写真を撮っておくのは共通の注意点です
- ②多くの自治体で、罹災証明書の被害区分が確認できれば、見舞金の対象かどうかを窓口から案内してくれます(川崎市・世田谷区など)
- ③見舞金だけを別枠で申請する自治体もあります。窓口は多くが区役所・市役所の福祉課、または地域振興・地域ケア推進課です
- ④死亡・重傷者への見舞金・弔慰金は、罹災証明書とは別に死亡・治療の事実を確認できる書類が必要になることがあります
罹災証明書の申請の流れと、片付ける前の写真の残し方は「罹災証明書のとり方」で解説しています。がけ崩れ・土砂災害で被害を受けた場合の初動は「自分の土地でがけ崩れが起きたら」にまとめています。
見舞金だけでは足りない被害のとき
見舞金は数万円規模で、住宅の修理・再建費用そのものをまかなうものではありません。被害が大きい場合は、次の制度もあわせて確認してください。
- 住宅の応急修理(災害救助法・限度額75万7,000円):大規模半壊〜準半壊が対象。修理業者に先に払うと使えなくなるので、先に市町村の窓口へ
- 被災者生活再建支援金(最大300万円):全壊・大規模半壊・中規模半壊が対象。敷地被害で解体せざるを得なかった世帯、長期避難世帯も全壊と同じ扱い
- 火災保険:水災補償・風災補償があれば、証明書を待たずに保険会社へ連絡できます
詳しくは「被害区分と支援制度の早見表」、火災保険の水災補償の考え方は「火災保険の水災補償は必要?」をご覧ください。
水災あり・なしの両方の見積もりを出してもらってから決めてください。同じ建物でも会社で差が出ます。
水災補償の付帯率61.8%(2024年度・損害保険料率算出機構)/令和元年台風19号の火災保険支払 約4,442億円(日本損害保険協会)
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よくある質問
災害見舞金はどこで申請しますか?
多くの自治体で区役所・市役所の福祉課、地域振興課、地域ケア推進課などが窓口です。罹災証明書の申請と一体で案内する自治体も多くあります(川崎市など)。窓口の名称・場所は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体の「災害見舞金」ページで確認してください。
火災だけでなく、台風の床上浸水でも見舞金はもらえますか?
多くの自治体で対象になります。当サイトが確認した都市では、川崎市・世田谷区・横浜市・名古屋市・福岡市など大半が「火災・風水害等」を対象にしており、床上浸水は独立した区分として金額が設定されています。ただし一部の自治体(新潟市の小災害見舞金など)は火災を含むかが公式ページに明記されていないため、個別に確認が必要です。
がけ崩れで家に被害が出ました。見舞金の対象になりますか?
多くの自治体で対象になります。見舞金は「火災・風水害等」を対象とする自治体が多く、がけ崩れ・土砂災害による被害も風水害に含めて扱われることが一般的です。まず罹災証明書を申請し、被害区分(全壊・半壊・床上浸水など)の認定を受けてください。
住んでいる自治体に見舞金の制度があるか調べる方法は?
「〇〇市(区) 災害見舞金」で自治体の公式サイトを検索するのが確実です。この記事で確認できた20都市以外にお住まいの場合も、多くの自治体に同種の制度があります。見つからない場合は、区役所・市役所の福祉課または危機管理担当に電話で確認してください。
補助金は年度末を待たず予算切れで終わることがあります。お住まいの地域で新しい支援制度が開始された際や、各制度の予算上限・受付終了が近づいた際に、メールで速やかにお知らせします。登録・ご利用はすべて無料です。 登録者には「申請前チェックリスト(PDF・災害時のお金チェック付き)」をその場でお渡しします。
※ 現在は事前登録の受付期間です。配信の準備ができ次第、ご登録のアドレスへお知らせします。配信解除はいつでも可能で、メールアドレスは通知の目的にのみ使用します。
お住まいの自治体で使える制度を探す
補助金は国の制度に加え、市区町村ごとの独自制度を併用できることが多くあります。 下記の都道府県、または検索から、お住まいの自治体で使える制度をご確認ください。 多くの自治体ページには、国の省エネ補助金に対応できる「登録事業者」の一覧も掲載しています。 施工会社をお探しの方はあわせてご覧ください。
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