り災証明書とは — ほぼすべての支援の「入口」になる書類
- ① り災証明書は、市町村が住家の被害程度を調査して証明する書類(災害対策基本法第90条の2に基づき、申請があれば市町村は交付する義務があります)
- ② 被災者生活再建支援金・応急修理・義援金・税や保険料の減免・災害融資など、幅広い支援の判断材料に使われます
- ③ 申請できるのは被災者本人。発行は無料で、申請先は住家のある市町村です
内閣府の資料では、り災証明書が使われる支援策として「給付(被災者生活再建支援金・義援金等)」「融資(住宅金融支援機構融資・災害援護資金等)」「減免・猶予(税・保険料・公共料金等)」「現物給付(応急仮設住宅・住宅の応急修理等)」が挙げられています。逆にいえば、り災証明書がないとこれらの支援の多くが動き出しません。被災したら、修理や片付けより先に「り災証明書をどう取るか」を考えるのが基本です。
地震・水害の補償範囲は保険会社で差があります。 いまの契約で足りているか、無料で比較してみる →[PR]
被害の程度は6区分 — 支援金の金額に直結する
市町村の調査員が住家の損害割合(住家全体の経済的被害に占める割合)を調べ、次の6区分で判定します。
| 被害の程度 | 損害割合 | 主な支援の目安 |
|---|---|---|
| 全壊 | 50%以上 | 生活再建支援金(基礎100万円+加算)・応急修理など |
| 大規模半壊 | 40%台 | 生活再建支援金(基礎50万円+加算)・応急修理など |
| 中規模半壊 | 30%台 | 生活再建支援金(加算のみ)・応急修理など |
| 半壊 | 20%台 | 応急修理など(解体すれば支援金の対象になる場合あり) |
| 準半壊 | 10%台 | 応急修理(準半壊上限)など |
| 準半壊に至らない(一部損壊) | 10%未満 | 自治体独自の見舞金・修理支援など |
この区分ひとつで受け取れる金額が大きく変わります。たとえば令和8年熊本地震では、全壊・解体世帯と中規模半壊世帯とで生活再建支援金に最大200万円の差が生じます。だからこそ、次に説明する「判定の材料になる写真」が重要です。
出典:内閣府「災害に係る住家の被害認定」(損害割合の区分は内閣府公表資料より)。
※ 提携パートナーの外部サービスです(当サイトは紹介料を受け取ることがあります)
申請の流れ — 4ステップ
- 建物の全景(四方向から)と、被害箇所の近景をセットで撮る
- 浸水の場合はメジャーや目印と一緒に浸水の深さがわかるように撮る
- 屋根・外壁・室内・設備など、被害はもれなく。撮りすぎて困ることはありません
- やむを得ず応急処置する場合も、処置前の状態を必ず記録しておく
- 申請先:住家のある市町村(役所の窓口。自治体によっては電子申請も可能)
- 持ち物の目安:本人確認書類、被害写真(自治体により申請書・印鑑等)
- 賃貸住宅に住んでいる人も申請できます(住民票が別でも、実際に住んでいれば申請できる運用が一般的です)
- 期限は自治体・災害ごとに設定されます(例:令和8年熊本地震の熊本市は2026年10月31日まで)
- 調査員が外観・傾斜・部位別の損害を確認する第1次調査が行われます
- 被害が軽微な場合は、写真や修理見積書の提出で調査を省略し、即日交付される自治体もあります
- 第1次調査の結果に納得できない場合は、建物内部まで見る第2次調査を依頼できます
- 交付されたら、記載の被害区分を確認してください
- 全壊〜中規模半壊なら生活再建支援金、半壊以下でも応急修理や税の減免など、使える支援に順に申請していきます
- 判定に納得できない場合は再調査(第2次調査・再判定)を依頼できます。あきらめる前に窓口へ相談を
よくあるつまずきと注意点
- 写真を撮る前に片付け・修理・解体をしてしまうと、被害程度の調査が難しくなり、実際より軽い判定になるおそれがあります
- 「り災証明書」と「り災届出証明書」は別物です。後者は届出があった事実の証明で、被害程度の判定はありません(支援金の申請には使えない場合があります)
- 店舗・車・家財など住家以外の被害は、り災証明書の対象外か別扱いになる自治体が多いです。窓口で確認してください
- 地震保険の請求には、り災証明書は必須ではありません(保険会社が独自に損害調査をします)。保険の連絡は保険会社へ直接、公的支援はり災証明書で、と分けて動くとスムーズです
災害の後は、支援制度の確認・保険の請求・修理業者の手配が一度に押し寄せます。この記事の「①写真 → ②り災証明書 → ③各支援の申請」の順番だけ覚えておけば、大きな取りこぼしは防げます。
※ 提携パートナーの外部サービスです(当サイトは紹介料を受け取ることがあります)
よくある質問
り災証明書の発行にお金はかかりますか?
無料です。災害対策基本法にもとづき、被災者から申請があれば市町村は遅滞なく調査・交付することとされています。
判定結果に納得できないときは?
再調査を依頼できます。第1次調査は外観中心のため、建物内部の被害が反映されていない場合があります。内部まで見る第2次調査で判定が変わることもあるため、納得できない場合は交付時に窓口へ相談してください。
賃貸住宅でも申請できますか?
申請できます。住民票が別の場所にあっても、実際にその住宅に住んでいれば申請できる運用が一般的です。詳細はお住まいの市町村窓口でご確認ください。
写真を撮る前に片付けてしまいました。もう無理ですか?
あきらめずに申請してください。調査員による現地調査で判定できる場合があります。修理した場合は、修理前の見積書・請求書・作業中の写真など、被害を示す資料があれば持参してください。
補助金は年度末を待たず予算切れで終わることがあります。お住まいの地域で新しい支援制度が開始された際や、各制度の予算上限・受付終了が近づいた際に、メールで速やかにお知らせします。登録・ご利用はすべて無料です。 登録者には「申請前チェックリスト(PDF・災害時のお金チェック付き)」をその場でお渡しします。
※ 現在は事前登録の受付期間です。配信の準備ができ次第、ご登録のアドレスへお知らせします。配信解除はいつでも可能で、メールアドレスは通知の目的にのみ使用します。
お住まいの自治体で使える制度を探す
補助金は国の制度に加え、市区町村ごとの独自制度を併用できることが多くあります。 下記の都道府県、または検索から、お住まいの自治体で使える制度をご確認ください。 多くの自治体ページには、国の省エネ補助金に対応できる「登録事業者」の一覧も掲載しています。 施工会社をお探しの方はあわせてご覧ください。
すべての自治体から探す →