解説ガイド住宅ローン・制度解説

ペアローンの住宅ローン控除、「持分割合」を安易に決めると損をする理由

2026/08/27 更新 ・ 出典は記事末に明記

夫婦それぞれが住宅ローンを組む「ペアローン」は、2人分の住宅ローン控除が使えるお得な仕組みとして人気です。ただし、登記時の「持分割合」の決め方を誤ると、本来受けられるはずの控除が減ってしまうことがあります。仕組みと注意点を整理しました。

この記事のまとめ

💡 30秒でわかる要点
  • ペアローンは夫婦それぞれが別々の住宅ローン契約を結ぶ仕組み。それぞれが住宅ローン控除の対象になります
  • 住宅の「持分割合」は、原則として夫婦の「出資割合(頭金+借入額の負担割合)」と一致させる必要があります
  • 持分割合と実際の返済負担がずれていると、贈与税が課される場合や、控除額が本来より少なくなる場合があります
  • ペアローン1年目は、夫婦それぞれが確定申告を行う必要があります(会社員は2年目以降は年末調整で対応可能)

この記事は住宅ローン控除・持分登記に関する一般的な考え方の解説です。個別の税額計算・最適な持分割合の設定は、必ず税理士・金融機関にご確認ください。

ペアローンとは — 「2本の住宅ローン」を組む仕組み

ペアローンは、夫婦(またはパートナー)がそれぞれ住宅ローン契約者となり、1つの物件に対して2本のローンを組む方式です。お互いが連帯保証人になる形が一般的で、それぞれが独立した契約者として住宅ローン控除の対象になります。

似た仕組みに「連帯債務」がありますが、ペアローンは契約が2本に分かれる点が異なります。金融機関によって選べる仕組みが異なるため、検討段階で確認が必要です。

自分はどれが使える?お住まいの自治体と目的を選ぶだけ。使える可能性のある制度を30秒で絞り込みます。
補助金かんたん診断 →

最も注意したいのが「持分割合」

住宅を購入する際、法務局への登記で夫婦それぞれの「持分割合」(この家の何%を所有しているか)を届け出ます。この持分割合は、原則として夫婦それぞれが実際に負担した金額(頭金+借入額)の割合に合わせて設定する必要があります。

⚠️ 出資割合とズレると起こること
  • 出資割合と異なる持分にすると、負担割合より多く持分を得た側に贈与税が課される可能性があります
  • 住宅ローン控除は「自分の持分に対応するローン残高」が対象。実際は多く返済しているのに持分が少ないと、その分の控除を受けられず、本来より控除額が少なくなります

たとえば、夫が全額を借り入れて返済しているのに、持分を夫婦50%ずつにしてしまうと、妻の持分50%分に対応するローン負担がないとみなされ、夫はその分の控除を受けられなくなります。

手続き面で押さえておきたいこと

ペアローンを組んで住宅ローン控除を利用する場合、初年度は夫婦それぞれが確定申告を行う必要があります。会社員の場合、2年目以降は勤務先の年末調整で手続きできます。

注意点育児休業などで収入が一時的になくなる期間は、その年の所得税額が少なくなるため、控除しきれない(控除額が本来より小さくなる)ことがあります。共働き世帯でペアローンを検討する際は、こうしたライフイベントも踏まえて借入割合・持分割合を考えておくと安心です。

持分割合を決める前に確認しておきたいこと

  • 頭金・借入額を、夫婦それぞれいくら負担するのかを明確にする
  • その負担割合と一致する形で持分割合を登記する(金融機関・司法書士が手続きをサポートします)
  • 将来の収入変動(産休・育休・転職など)を踏まえて、無理のない借入配分にする
  • 控除額のシミュレーションを、金融機関や税理士に依頼して事前に確認する

ペアローンは控除額を最大化しやすい仕組みですが、持分割合の設定を誤ると税務上の思わぬ負担につながります。契約前に金融機関の担当者・税理士へ相談しながら進めることをおすすめします。

自分はどれが使える?お住まいの自治体と目的を選ぶだけ。使える可能性のある制度を30秒で絞り込みます。
補助金かんたん診断 →

よくある質問

ペアローンの持分割合は50%ずつにしておけば安心ですか?

実際の負担割合と一致していれば問題ありませんが、返済額に差があるのに持分を単純に50%ずつにすると、贈与税が課される可能性や、住宅ローン控除額が本来より少なくなる可能性があります。持分割合は必ず出資割合に合わせて設定してください。

ペアローンを組んだら、毎年確定申告が必要ですか?

初年度(住宅ローン控除を初めて受ける年)は、夫婦それぞれが確定申告を行う必要があります。会社員の場合、2年目以降は勤務先の年末調整で手続きできるため、確定申告は不要になります。

産休・育休中でも住宅ローン控除は満額受けられますか?

住宅ローン控除は所得税額から差し引かれる仕組みのため、産休・育休で所得税額が少ない年は、控除しきれない(本来受けられる額より少なくなる)ことがあります。ライフイベントを踏まえて借入割合を検討することをおすすめします。

住宅の税制改正をメールでお知らせします(無料)

住宅ローン控除や贈与税特例など、税制改正による変更点をメールでお知らせします。 登録者には「申請前チェックリスト(PDF・災害時のお金チェック付き)」をその場でお渡しします。

※ 現在は事前登録の受付期間です。配信の準備ができ次第、ご登録のアドレスへお知らせします。配信解除はいつでも可能で、メールアドレスは通知の目的にのみ使用します。

お住まいの自治体で使える制度を探す

補助金は国の制度に加え、市区町村ごとの独自制度を併用できることが多くあります。 下記の都道府県、または検索から、お住まいの自治体で使える制度をご確認ください。 多くの自治体ページには、国の省エネ補助金に対応できる「登録事業者」の一覧も掲載しています。 施工会社をお探しの方はあわせてご覧ください。

すべての自治体から探す →
出典: 住宅ローン控除・不動産登記に関する一般的な考え方の解説(各種金融機関・専門家の公表情報を参照)。持分割合の設定・控除額の試算は個別の事情により異なるため、必ず税理士・金融機関にご確認ください。
🔍 30秒で補助金診断 — あなたの街の制度がわかる
共有: