解説ガイド移住・二地域居住

二拠点生活(二地域居住)に補助金は使える?移住支援金が使えない理由と、代わりに使える制度

2026/09/03 更新 ・ 出典は記事末に明記

都市の仕事を続けながら、週末は地方の家で過ごす——二拠点生活(デュアルライフ)への関心が高まっています。「移住支援金の100万円が使えるのでは」と考えたくなりますが、住民票を移さない二拠点生活は多くの移住支援制度の対象外です。2024年11月には二地域居住を国が後押しする法律も施行されました。使えない制度と使える可能性のある制度を、実例とあわせて整理します。

この記事のまとめ

💡 30秒でわかる要点
  • 国の「移住支援金」(世帯100万円以内・単身60万円以内)は、転入先へ住民票を移し、5年以上住み続ける意思があることが要件。住民票を移さない二拠点生活は対象になりません
  • 2024年11月に「改正広域的地域活性化基盤整備法」(いわゆる二地域居住促進法)が施行され、市町村が二地域居住者の受け入れ計画を作れる仕組みができました
  • 現時点で使える可能性が高いのは、二地域居住者も対象に含める「自治体の空き家改修補助」。当サイトのデータでも、二地域居住を対象に明記する制度が複数の自治体で確認できます
  • 「まず試してみたい」段階なら、お試し移住・移住体験住宅の制度が二拠点生活の入り口として使えます

この記事は公表されている制度情報にもとづく解説です。対象要件・金額は自治体・年度によって異なるため、必ず各自治体の公式サイトでご確認ください。

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移住支援金が二拠点生活に使えない理由

地方移住でよく話題になる国の「移住支援金」は、東京23区の在住者・通勤者が地方へ移住した場合に、世帯100万円以内(単身60万円以内、18歳未満の帯同は1人につき最大100万円加算)が支給される制度です。

ただし、この制度には次の要件があります。

  • 転入先の市町村へ住民票を移すこと
  • 申請日から5年以上、継続して居住する意思があること
  • 移住直前の10年間で通算5年以上、東京23区内に在住(または東京圏に在住し23区へ通勤)していたこと など

二拠点生活は「生活の本拠は都市に残したまま、もう一つの拠点を持つ」スタイルのため、住民票を移さないケースが大半です。この場合、移住支援金の枠組みには乗りません。「二拠点でも移住支援金がもらえる」といった情報を見かけたら、住民票の扱いをどう説明しているか注意して確認してください。

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国は二地域居住を後押しし始めている — 2024年11月施行の新法

一方で、国が二拠点生活を支援しない方向かというと逆で、2024年11月1日に「広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律」の改正法(いわゆる二地域居住促進法)が施行されました。

  • 市町村が「特定居住促進計画」を作成し、二地域居住者向けの住まい・仕事・交流の環境整備を進められるようになりました
  • 二地域居住の受け入れを支援するNPO法人や民間企業を、市町村が「特定居住支援法人」として指定できる仕組みも創設されました

この法律自体が個人へ直接お金を出すものではありませんが、計画を作った自治体では今後、二地域居住者向けの住まい支援などが具体化していく可能性があります。候補地の自治体がこうした計画を作っているかは、今後の支援の充実度を測る一つの目安になります。

いま使える可能性が高いのは「空き家改修補助」

現時点で二拠点生活に使える可能性が高いのは、自治体の空き家改修・取得補助です。移住者だけでなく「二地域居住者」を対象に明記する制度が実際にあります。当サイトのデータベースでは、たとえば次のような制度で二地域居住への言及が確認できます。

自治体制度の例備考
福島県二本松市空き家対策総合支援事業補助金空き家の改修等を支援
福島県相馬市・小野町・矢祭町空き家改修等支援事業補助金二地域居住での利用に言及あり
宮城県気仙沼市空き家取得補助金空き家の取得を支援

注意点各制度の金額・要件は年度によって変わるため、この表ではあえて金額を記載していません。最新の補助額・対象条件は必ず各自治体の公式サイトでご確認ください。空き家の探し方は「[空き家バンクの使い方](/guide/akiya-bank-guide)」で解説しています。

このほか、別荘地を抱える自治体などでは、住民票がなくても使える設備系の補助(浄化槽・太陽光など)が見つかる場合もあります。拠点候補の自治体ページで、各制度の対象者要件を確認してみてください。

「まず試す」段階ならお試し移住制度が入り口

いきなり家を持つ前に、二拠点生活が自分に合うかを確かめたい——その段階では、自治体のお試し移住・移住体験住宅の制度が使えます。数日〜数か月単位で安く滞在でき、住民票の移動も不要なものが大半です。

詳しくは「お試し移住・移住体験住宅の使い方」をご覧ください。将来的に住民票ごと移す本格移住に切り替える場合は、そこで初めて移住支援金の検討対象になります。その際の注意点は「移住補助金の注意点・もらえないケース」にまとめています。

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よくある質問

二拠点生活でも移住支援金はもらえますか?

原則もらえません。移住支援金は転入先へ住民票を移し、申請日から5年以上継続して居住する意思があることが要件のため、生活の本拠を都市に残す二拠点生活は対象外です。将来、住民票ごと移す本格移住に切り替えるタイミングであれば検討対象になります。

二拠点目の家の購入・リフォームに使える補助金はありますか?

自治体によっては、空き家の改修・取得補助の対象に二地域居住者を含めている場合があります。福島県や宮城県の一部自治体などで実例が確認できます。対象要件・金額は自治体ごとに異なるため、候補地の自治体の空き家関連補助を個別に確認してください。

二地域居住促進法で何が変わりますか?

2024年11月施行の改正法により、市町村が「特定居住促進計画」を作成して二地域居住者の受け入れ環境(住まい・仕事・交流)を整備できるようになりました。個人へ直接お金が出る制度ではありませんが、計画を作った自治体では今後、二地域居住者向けの支援が具体化していく可能性があります。

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出典: 国土交通省「二地域居住の推進」(mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/kokudoseisaku_chisei_tk_000073.html )、内閣官房・内閣府「移住支援金」(chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html )(いずれも2026年9月3日確認)および当サイト保有の自治体制度データをもとに作成。制度の要件・金額は自治体・年度により異なるため、必ず各公式サイトでご確認ください。
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